スポンサーリンク
僕はかねてより、鬼束ちひろさんの「月光」は透析患者の歌だ! と書いてきました。

なんかね、僕の透析初期のイメージと合致するフレーズが多いんですよね。

この腐敗した世界に堕とされた こんなもののために生まれたんじゃない

この冒頭で度肝を抜かれましたね。

自分が描いていた自分の未来像が壊れた

要はですな、将来の自分はこうなってるというのがあるのですよ。
誰だってありますよね。

ところが、28歳で意識不明になった後の世界は、入退院を繰り返すのみ。
しかも38歳からは人工透析になってしまう。
46歳で腎臓がんと心筋症。

もうね、転がり落ちるように病気人生となってしまうのですな。

まさかここまでの人生が未来に待っているとは誰も思いませんから。

まさに、「この腐敗した世界に堕とされた」訳です。

そして、「決して人工透析をするために生まれたんじゃない!」と叫びたくなるのですな。

a0960_001974


心の整理が付かなかった透析初期時代

突風に埋もれる足取り
倒れそうになるのを
この鎖が 許さない
心を開け渡したままで
貴方の感覚だけが散らばって
私はまだ上手に 片付けられずに


この部分になりますと、まるで透析しているかのような気分になります。

>>倒れそうになるのをこの鎖が許さない

は、透析機器にチューブで繋がれているかのような感じですよね。
そして、透析人生から逃れられないような錯覚が起きます。

透析を始めたばかりの頃は、全く心の整理がつきませんでしたのでね。
その思いを上手に片づけられずにいたのですな。

なぜこんな事になってしまったのか?
世の中ではもっと悪人などいくらでもいるのに、どうしてこんな思いをするのか?

まるで分かりませんでしたね。

深く考えれば考えるほど傷付き、そして心が乱れていったのです。

そしてその想いは2コーラス目のこの部分に繋がっていきます。

「理由」をもっと喋り続けて
私が眠れるまで
効かない薬ばかり転がってるけど
ここに声も無いのに
一体何を信じれば?


「理由」が分からない。
そして、たくさん薬を処方されてきても、結局透析になった。
効かない薬が転がってる。

一体何を信じてやっていけば良いのだろう。

まさに歌詞通りなのでありますよ。


どこにも居場所はなかった

I am god's child
哀しい音は背中に爪跡を付けて
I can't hang out this world
こんな思いじゃ
どこにも居場所なんて無い


そして、その思いは背中に傷をつける。

もうね、透析者の悩みの中でも多い、痒みが背中を襲うのですな。
掻き過ぎて痛いのですよ。

嫌になり、こんな思いでは居場所がなくなっていくのですな。

まさに、歌詞通りなのです。

ん?
鬼束さんは透析者でもないのになんでここまで?
と思えるほどの歌詞になっていますよね。

不愉快に冷たい壁とか
次はどれに弱さを許す?
最後になど手を伸ばさないで
貴方なら救い出して
私を 静寂から
時間は痛みを 加速させて行く


当時は、信頼できるスーパー透析ナースのOさんがいましたのでね。
ホントに救い出して欲しかったですね~。
この暗闇から。

何もかも不愉快になってですな、気持ちは荒みましたね。

思い通りにならない人生。
しんどい事ばっかり起きてしまう毎日。

やる気満々、元気はつらつの僕が壊れて行ってました。


情熱が失われた世界

透析環境ってね、僕ら患者も難しいんですけど、医療者はもっと難しいんですよね。
治せませんからね。

一か八か! 
とかではなく、100%もう治せないのが人工透析ですよ。

単に死ぬのを先延ばししてるだけ。
年数がたてば、色んな透析の弊害も起き始める。

患者が心の拠り所を失くし、精神状態が不安定になる。
そんな中で黙々と仕事する。
そういうのは難しいでしょうね。

治せるのならもっと情熱を傾けられるかも知れないですが、段々と医療者も覇気を失う世界観がそこにはあるのですよ。

その中で、僕ら透析者も希望を失い、心が路頭に迷ってしまうのですな。

その魂の叫びのような世界観を「月光」に見てしまうのです。

もちろん、辛い事や苦しい事ばかりじゃない。
でも、もたげてくるのは、これからどう生きたらよいかという事でしてね。

何も見えなくなっていくのですよ。

>>こんなもののために生まれたんじゃない

の部分が何度もリフレインしていってしまうのですな。


そんな思いもやがては懐かしくなるんだけれども

まあ、暗い話題になってしまいましたけどね(*'▽')

最初はホントに僕も精神的に参りましたね。
また、人に心配かけたくないという思いもありますから。
平気なフリをしてなきゃならないですし。

部屋で一人の時によく落ち込んでましたな。

そして、DVDで鬼束さんのライブを見ながらよく泣いていました。

今ではね、ちょっとした笑い話でしかありませんが、当時はきつかったです。

しかし何でしょうね。
どう考えてもこの歌詞が僕の透析初期時代に見事にリンクしてしまうのですな。

要は人生どん底の歌なんでしょうね。
そういう思いの時に当てはまりやすいんでしょう。

ただ、そうやって泣いて泣いて泣きつくして、いつか光も見えてくる。

落ち込む時はトコトン落ち込めば良いのですな。
これ以上、落ち込みようが無いくらいに。

居場所を見つける視界はそうやって広げていくモノなのかも知れませんね。


鬼束ちひろ 月光 (作詞:鬼束ちひろ)


↓↓↓恐れ入りますがお帰り前に応援ポチをよろしくお願い申し上げます。

↑↑↑面白ブログ満載のランキングが見れますが同時に1票がはいります(*'▽')


        スポンサーリンク