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現在の日本は、世界的に見ても「人工透析医療」は世界最高レベルのシステムを誇っています。

技術面においてもアジアに積極的に進出しております。

しかし、現在の日本はバブルが弾けて以来、20年もの長きに渡りデフレが続くといった、世界的にもまれに見る状況に陥っています。

今後、まだ消費税10%が待ってますし、経済状況が好転する兆しはありそうで無いという状態です。

世界では、日本のように人工透析が行き渡ってる国というのがとても少ない現状です。

最近は増え傾向ですが、2010年のデータでは、

日本=27万人
世界=260万人(日本も含む)

でした。
いかに日本の占める透析患者の割合が多かったかが分かります。
10分の1以上ですからね。

以前、クルーズに狂うずのcruise_qm2さんや、また海外透析経験者の人が指摘していましたが、日本の透析の恵まれ方は凄いと言われてました。

米国でさえ、透析は腎移植までの保存治療であると。

しかも、費用面などシステム全体が日本がずば抜けているとも。

これは、経済や日本人の倫理観などもあるでしょうし、経済的メリットなども透析医療発展に影響があったかも知れません。

とにかく、全てが順調に行きましたね。

世界でも日本の真似をして、日本の透析システムを導入しようという国は多いですが、どこでも問題になるのがお金ですね。

誰でも払えるような費用で透析医療を受け入れれば、国の財政に大きな影響を及ぼすため、踏み切れずにいる国があるという事です。

デフレが20年も続き、国の借金が1000兆円を超える日本ではありますが、まだまだ経済能力の大きさでこのシステムを維持しています。
しかし、パイの小さな国では確かに厳しいかも知れません。

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これは結構、日本にとって重要な問題となっています。
というのも、日本はこれまでも、海外の国々と歩調を合わせてきました。

海外の国々がタバコを値上げしてると聞けば、日本もする。
これからはTPPで関税撤廃だ!と言えば日本も加わる。
世界では集団的自衛権は当然だ!となると日本も憲法解釈で対応する。

と言った、世界に合わせた政策を取っています。

人工透析においても、国の経済事情によっては、世界照準に合わせてシステムを再構築する・・・という議論はすでに政府内に存在しています。

年齢や、透析に至るまでの経緯や、現在の病状などなど、もしかしたらそういった個々の状況によっては医療費負担額の変更及び、透析が受けられるか受けられないのかにまで、言及される可能性が全く無い訳ではありません。

事実、国家予算の医療費削減や、障がい者年金の額面及び等級など、小泉政権以降の日本では次々と実施されています。

現状としては何も変わらぬように見えても、医療現場ではコスト削減に躍起になっている所もありますし、その影響は徐々に出てきております。

日本では「国民皆保険」の制度が充実しており、それが今日の国家予算赤字に影響している以上、その充実の殻を破るといった政策がいつ登場したって不思議ではありません。

僕も香川県の東側の透析医療を充実させる活動を展開するグループにおりますが、(あまりにも透析施設、病床数が少ないため、僕のように遠方透析施設に通う透析患者が多くなっています)そこで市議の皆さん、県議の皆さんや、国会議員関係者の皆さんと話し合う機会が多々あります。

本年からは、香川東サイドの大病院でも透析医療の外来受付が始まり、その活動が徐々に実りつつあります。

その中で、議員の皆さんからは厳しい言葉も頂戴している現状です。
香川の場合は、さぬき市や東かがわ市は決して財政に恵まれておらず、行政でも透析患者や高齢者にかかる費用にアップアップしています。

なにせ、支える若者数の減少、増える高齢者、人口の慢性的減少傾向、障がい者受け入れ企業の少なさなど、財政を支える根幹があまりにももろいという問題が出てしまっています。

この状況では、「切り捨て」と言った厳しい言葉が出てしまうケースもあります。

夕張市のように財政破たんでもすれば、生活保護はもとより、障がい者年金にも影響が出るばかりか、安全な医療を受けるために市外へ出ていくといった最悪のケースも存在しております。

そういう中で、都知事は自分の家族だけで都予算で豪遊してたりしますからね。

日本における透析医療システムにジワリジワリと不吉の影が迫っています。

50年前の日本では、若い男性しか透析を受けられませんでした。
女性はダメ、お年寄りもダメ、働いてない者もダメ、子供ですらダメ・・・という状況でした。

仮に透析を受けられたとしても、当時は土地家屋を売りに出さなければならないほどの、多額の医療費を払わなければならず、借金まみれになって死んでいった人もいるらしいです。

現在は当時の多くの透析患者が力を合わせ運動し、ここまでの透析システムが充実しました。

我々、透析患者はやはり今後も力を合わせやっていかないと、医療費削減などの政策から身を守れないのであります。

目先のつまらぬ議論に終始している時ではありません。

福岡の若い女性透析患者さんは、今回の熊本地震での支援活動を積極的にやっておられました。

関東、東北でも、若い透析患者グループにそういった積極的支援活動が今も行われています。

そしてそれ以外でも、地域ごとの透析医療の充実に各地域ごとに取り組んでいるグループも存在しています。

また、全国的活動をしている全腎協などの組織もあります。

医療従事者側も、熊本、大分に出向き、被災地医療を支えられた方々もおりますし、個別に活動しておられる方もいるでしょう。

こうした活動を、世間のそしりを受けながらも頑張ってやっているグループもあります。

このブログでも何度も書きましたが、日本の透析医療はすでに過渡期に入っています。
ドンドン変わる傾向にあります。

僕が透析を始めた10年前は、ほぼほぼシステムが完成期を迎えて、安定しておりましたが、とうとう変革期がやってまいりました。
現在すでに序章です。

全腎協の上層部も10年後はどうなるか?という不安を抱えての活動となっております。

この中で、我々一人一人が、いったい何を考え、どういう行動をしていくのかが、大きなポイントとなるでしょう。

目先の小さな事に固執したり、自分の事だけしか考えなかったり、また自分の事すらロクに出来なかったり・・・というレベルで論じている場合では無いのです。



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