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まあ、僕もこれまで大勢の透析患者さんたちを見てきました。

その中には、無茶苦茶な事をやっていた人が何人かいます。
すでにこの世におりません。

しかし、透析はそういう患者をも生み出します。
水2リットルのおっちゃんや、うな重3つのおっちゃんが霞むような人もいました。
そういう事をするとどうなるのかを知っておくのも大切だと思いますので書いてみたいと思います。
その患者さんに出会ったのは透析から3年が過ぎた頃でしょうか?

ある日、70歳前くらいの男性の患者さんが透析導入となりました。

その人の異変に気が付いたのは2~3か月くらい経ってからでした。

当時は13床ほどしか透析ベッドが無い病院で透析していましたので、先生や看護婦さんとの会話が聞こえてきます。
ある日先生が、「ご飯ちゃんと食べてますか~!」
と言ってたんですけどね。

ん?

いや、そのおっちゃんは、いつも3.5キロ以上増やしてきてる人だよね。

どういう事だろうか?

また、別の日の透析の際は、看護婦さんに「栄養が足りてませんよ~!」
と言われていました。

何だろうか?
そのおっちゃんと仲の良い患者さんに「あのおっちゃんどしたん?」
と聞いてみました。

で、判明!
そのおっちゃんは、酒が飲みたいので、ご飯は一切食っていなかったそうです。

あああ~。
なるほど。

えっ!
飯を一切食わない?
ホントかなぁ。

半年が過ぎた頃、とうとう入院されました。

で、透析前に病棟に行ってみたら、いました。
おっちゃん。
というか、ようけ酒を隠し持ってるけど、全部見えとるよ~。

もう、そういう人なので、医者も看護婦さんも諦めてるんかな。

いつもの増え幅は、全て酒のようです。
焼酎すらストレートで飲みます。

病室に酒を置ける患者さんは初めて見た!
普通は没収だよね。

それから1か月ほどが経った頃、朝の透析の際に「唇が切れた~!」とそのおっちゃんが言ってたので、久々に見てみると、
なんと、
顔がエレファントマンのように「かさぶた」みたいになっており、唇が裂けていました。

!!!(((( ;゚д゚)))

それがそのおっちゃんを見た最後です。
2日後帰らぬ人となりました。

1年持ちませんでした。

DSCN1424


それはそこから1年以上経った頃でしょうか?

60歳代くらいのおっちゃんが透析導入となりました。
その患者さんは、とにかく増やす人でしたね。

気が付いた頃には、増え幅が5~6キロは当たり前で、全部引けませんから、プラス10キロとかになってました。
透析導入から3か月くらいでプラス10キロ?

最強やな!

しばらくして、看護婦さんからこっぴどく怒られてたんですけど、増え幅14キロ。
いや、というか、それ、ドライあってないやろ!
体に14キロも水が溜まったら、生きてないやろ!

そういう感じでした。

しかし、そのおっちゃんは、そこで体調を崩したらしく、食べれなくなり、あっという間に増え幅5キロ程度まで下がりました。

なのに、また体調が戻ってくると、再び食べるようになり、またまたあっという間にプラス15キロへ!
増えとるやん!
しかもドライがあってないよね!

この間、約8か月ほど。

その後、ドライが変更になり、増え幅自体は10キロ以下になってましたが、透析初めてから1年で20キロも太った人はそうそういないでしょう。

1年が過ぎた頃、朝の透析前の際に亡くなったとの噂が流れました。
ちょうど、そのおっちゃんの弟さんが、ロッカーの中身をかたずけに来られていました。

僕は挨拶して、
「お亡くなりになられたんですか?」
とズケズケ聞くと、その弟さんは、おっちゃんの話を色々してくれました。

そもそも本人は死にたいというような事を、導入の前から言っており、めちゃ食いしてたそうです。

最後の日も、考えなしにご飯を腹一杯食べ、そしてその夜に亡くなったそうです。
その日は、水分もかなり飲んだそうです。

死因は心不全。
倒れて救急車で夜中に運んだそうですが、到着前に息を引き取ったそうです。

もうちょっとで病院。
もうちょっとで臨時透析が可能でしたが、残念ながら間に合わなかったそうです。

悲しい現実ですが、人工透析と向き合えないと、こうなる場合があります。
お二方とも、まだまだ生きられたはず。

どのような事があってそうなってしまったのでしょう。
どちらも僕にとって考えさせられる事件でした。



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