スポンサーリンク
これまで透析の注意点を数多く書いてきました。
こんなに色々あると大変だ、と思うかもしれませんが、一度に全てが襲い掛かってくるわけではありません。
少し、ペースを下げて気楽にいきましょう。

透析での問題の一つに、「精神面」があります。
頑張っても頑張っても、決して治る見込みの無い病気です。
世間の理解も少なく、風当りも強いです。
当然、精神面に影響が及びます。

1960年代、1970年代、高度成長期の頃の日本人は、とても大らかでした。
ちょっとくらいのトラブルは、「まあまあ」と軽く受け流せる人達がほとんどでした。
やがて、バブルが崩壊し、経済が冷え込むと、些細な事にも厳しい世の中となりました。

人間はどうやら不安感から、イライラが始まるようにできているのだと思います。
かつてはローンで一戸建てを買える時代だったのに、今は先行きの不安から、そんなに長期のローンを組むのは誰でも躊躇します。
10年後、20年後の自分が、今より稼げている自信や社会構造が無い時代となりました。
こういう事が人の心の大らかさを奪っているのです。

透析患者も同じで、将来の不安、「死」の恐怖などから、イライラが襲ってきます。
僕も透析初期の頃は心の持って行き様にとても苦労しました。

皆さんも同じではないですか?
この受け入れがたい「透析」という環境と必死で向き合って、闘っていると思います。

では、透析患者はどうやってこの環境と折り合っていけば良いのか・・・?

これは、「人間いつかは死ぬ」という事を受け入れるしかありません。
そして透析とは延命治療であり、透析という手段がなければ、僕ももうとうに死んでしまっているという現状、それを理解する事から始まります。
そうなんです。透析という手段がなかった100年以上前の時代なら、僕の享年は38歳・・・という事になってました。
「透析」という手段があって、僕は10年も長く生き延びているんです。

これは「おまけ」の人生とも言えます。
この貴重な「おまけ」の人生をイライラするばかりで過ごしたら、もったいないとは思いませんか?
しかもイライラする事で、この「おまけ」の人生の期間を縮めても良いのですか?

透析は確かに厳しいです。
しかし、まだ死んだ訳ではありません。
透析初期の人なら、まだまだ人生ひと花咲かせることは可能です。

僕もあとどのくらい生き延びられるかは分かりませんが、このブログを始めたのは、後世の透析患者さんに無駄に人生を送ってほしくないからです。
正直、この10年の経験を残したかったからです。

「死」を受け入れるというのは、かなり難しい事ですが、例え健康であったとしても、人はいつ何が起きて死んでしまうかは分かりません。

場合によっては、「死」を受け入れ、賢明に生きようと頑張る透析患者のほうが、人生の濃度は濃いはずです。

この「透析」という苦しい環境でさえ、人生のプラスに変える事は可能です。
まさに「闘う人工透析患者になろう!」です。



↓1日1クリックして投票して頂けたら嬉しいです
にほんブログ村 病気ブログ 人工透析へ
にほんブログ村

↓こちらも1日1クリックして投票して頂けたら嬉しいです

人気ブログランキングへ



トシヒーロー新ブログ
人工透析患者必要グッズ」記事リニューアルでランキング上昇中です。


        スポンサーリンク