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では、皆さんが透析中に、巨大地震が起きたらどうするのか・・・
透析患者、透析スタッフ両面から考えてみましょう。

各透析病院では、それぞれ災害の際の避難マニュアルはあると思いますが、とにかくそういう時は、リーダーシップをとる人物の能力が要求されます。
リーダーが迷いながらやっていてはいけません。
リーダーは全て即断即決じゃないと、他の方のまとまりに影響します。
リーダーの能力次第でどれだけの人が助かるかが決まります。

各病院でスタッフ、患者から3人ずつくらい、決断の早い人(年齢やキャリアに関係なく)を選出し、優先順位を決めておくと良いでしょう。

そして、リーダー以外の人は、リーダーの言う事が絶対です。
つまらぬ反論などをしていると、避難スピードが遅くなり、助かる命も助かりません。
他の方は、リーダーの指示に必ずしたがって下さい。

普段から、リーダーと、それ以外は全てリーダーの指示を黙って遂行する・・・と取り決め、伝えておくと良いかと思います。
この2点さえ伝わっていれば、あとはリーダーの能力次第でどうにでもできます。

地震発生!
この時、震度4以下か、震度5以上かを判断します。
震度5以上なら状況によって避難の必要性が出てきます。

揺れている最中は、行動を起こすと危険ですので、何もできません。
しかし患者は、透析機器につながれていますので、不安です。
スタッフさんは直ちに「落ち着いて下さい!これから避難しますので、○○さんの指示に従ってください!」と声をかけて下さい。

地震が膠着したらすぐにスタッフは針を抜いていきます。
患者はそれをタオルなどを使って、自分で押さえて避難します。

スタッフ数名が各所に立って、避難誘導して下さい。
エレベーターは使えません。階段を使います。

患者さんも協力する必要があります。
元気な方は、避難誘導に加わったり、歩けない患者さんをおぶって避難する必要があります。

ですので、針を抜いていく順番は元気な患者さんからです。
針を抜いてもらった元気な患者さんは、リーダーの指示にしたがって下さい。
リーダーはすぐ指示を与えて下さい。
(病院の規模、患者数、スタッフ人数により、やり方は変わります。各病院で検討して下さい。)

注意事項は、避難誘導です。
これがしっかりしてないと、患者はどこへ逃げてよいのか分からず、リーダーの指示が伝わりにくくなり、パニックになりますよ。
避難経路に人員を配置しての誘導をしっかりやって下さい。
患者さんも元気な方がこれに加わり、他の患者さんを誘導する側にまわって下さい。

体力に自信のある患者さんは、歩けない患者さんをおぶって避難します。
一人が一人を運べば十分です。
運んだあと、また透析室に戻って運ぶ必要はありません。
避難経路が渋滞したりして危険です。
一人運んだあとは避難誘導に参加するか、避難先での各ケアなどを行って下さい。

体力のあるスタッフは何往復してでも、歩けない患者さんをおぶって逃げる必要があります。

最後の一人を運んだら、リーダーは「避難完了」と声を出し、避難誘導で残ってる方と共に、避難先へ逃げます。
避難先では、スタッフさんは、患者さんの穿刺部分のケアをして下さい。

これで大まかな避難の流れは分かったと思います。
スタッフさんも患者さんも、自分がどの立ち位置なのか、普段から認識しておいて下さい。

地震大国日本・・・。
いつこんな目に遭うのか・・・、
絶対ないとは言い切れませんよ。

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