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ネット上ではよく聞かれる話なんですけどね。

「安楽死」の問題。

ん~。
現在の世界では基本的に「安楽死」というものは認められていません。
というか、恐らく永久に難しい問題かと思いますね。

いや、僕だってそういうシステムがあれば負けてしまうかも知れませんから。
いや、ね、多分「安楽死」というシステムがあったら、それを望む人は多いと思いますよ。

まあ、制限は設けられると思いますけどね。

誰でも気軽に「安楽死」出来るとしたら、申し出る人は年々増えてしまいかねないですから。

「1年以内に確実に死ぬのが確定してる人」とかっていう条件は付けられるでしょうけど。

つまり、死が免れないと分かってる人で、痛みなどを軽減したいが故の安楽死だけ認めるっていう形じゃないとね。
ん~。
でも多分、こういうのは出来ない制度ですよね。

人間の尊厳とは何ぞや!
っていう所を、かなり突っ込める人たちがいないと作れないシステムでしょうな。

何かね、日本っていう国は宗教国家でもないのに、そういう部分の倫理性がすごく高い民族ですよね。
海外と違って宗教的な国じゃないはずなのに、やたら宗教的な事が思考に擦りこまれてる。

何だろうか?

しかも、1神教ではないんですよね。

DSCN1490


これは、かつて日本在住のキリスト教教会の米国人と話した際に出て来た事なんですけど。

1人の絶対神を崇拝してきた米国人と、日本人とでは感覚が違う。

例えば、僕などは「神」は何にでも宿る!という感覚がありますね。
何にでも!というと語弊がありますけど、大げさに言ってみれば、石にも木にも草花にも神が宿る感覚。

ヤオロズ(八百神)の神々という理念が根付いてますな。

宗教国でもないのに、やたらと神社・仏閣に参りたがる習性がありますよね。
初詣ってなんだ?

欧米人とは違う何か特殊な感覚が身に付いています。
宗教などの勉強をしていなくてもです。

「天罰が下るぞ!」とか
「お天道様は見てるぞ!」とか、

えっ?
何教?

極めてそういう観念が強い民族ですな。

だから、日本はパニックになった時でも強奪事件は少ないんですな。

アメリカなんか、災害が起きた時、店舗が襲撃されて店内の商品が全部持っていかれてしまいますよね。
はぁ?
あれが宗教国?

そんな感じがしませんか?

オーストラリアなんか、自動販売機を道端に置くと、1日も立たないうちに壊されて中身が強奪される民族ですし。
日本には至る所に自販機がある。

僕らのように田舎暮らしだと、そこら辺中に「無人販売」の野菜が置いてあったりします。

米国人は、
「あの野菜、何で持っていかないの?」という疑問が真っ先にあるらしいですな。

はぁ?

いや、
「お天道様が見てるからね~!」というと、
「日本人の感覚は凄いな。」という風に言われます。

そういう意味では、日本人はもっと誇っても良いですな。
外国人なんか、もっと馬鹿にしても良さそうです。
しかし、それすら、
「お天道様が見ている」んで、表だって馬鹿にしたりはしませんよね。

その感覚は一体どうやって身に付いたものなのか?

そこに果たして「安楽死」というスタイルが定着出来るのか?
そうなりますな。

僕は競馬好き(ギャンブルは今はしません。見るだけ)なのですが、競走馬には「安楽死」というものが存在してます。
サラブレッドの脚というのは、人間でいう背骨や首の骨などのような重要部位で、ポッキリ断裂するような折れ方をした場合、くっつけたとしても痛すぎて発狂死してしまいます。
なので、そういう骨折をした場合は「安楽死」というスタイルを取るんですな。

名馬テンポイントやライスシャワー、サイレンススズカなどなど、挙げれば多くのサラブレッドたちが安楽死となりました。
レース中の骨折などでです。

ああいうのを見てきてますからね。
安楽死というのを間近で見てしまいます。

馬運車に乗せられ、注射されるんですな。

えっ!
そんな簡単に?

というくらい対応が早いです。

というのも、かつてテンポイントやサンエイサンキューなどという馬たちは人気があるがゆえに、直ちに決断を下せずにかわいそうな事をしてしまいました。
苦しんで死ぬくらいなら、早く注射を打ってあげよう。
という感覚が競馬会には身に付いてしまってます。

あれが人間世界でも起きるのか?

という問題ですな。
そこまで苦しんで死ぬなら、安楽死があっても良いではないか?
という感覚は誰しもあると思います。

いわゆる尊厳死ですな。

しかし、そういうシステムを逆手に取るような人間が生まれる事も、人は感覚として持っています。

そこがネックになるんですね。

誰しもが考える問題ですが、自分で死を選ぶことが基本許されない社会である事の重大性に目を向ければ、何となく尊厳死が許されないのも分かります。

恐らくは、「生をまっとうしろ!」という感覚が刷り込まれているんですな。
そして、安楽死の話がそれでも出てくるのは、人間がそんなに強くないからだと思います。

どっちにしても、人の生き方に関わる問題です。



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